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聖公会の司祭。なおみさんはFather Bruceと呼び、今も家族のようにつながっている。
クリスチャンのなおみさんとジョージさんは、Father Bruceが引退するまでの12年間、
彼の教会に通っていた。


他にはないスペシャルなカフェ

  私が初めてNaomi&George夫妻に会ったのは、1985年3月のこと。教会のミーティングの時だったと思う。Naomi's Cafe に行くようになったのは、1987年くらいだったかな。Naomi's Cafe は、最高においしいフードとNaomiとGeorgeがいたことで、スペシャルなカフェだったよ。こんなカフェは他にないだろうね。


 カフェは、かなり古い建物だった。カウンター席があって、いくつかブースがあって、その後ろにテーブル席があって。カフェのドアから入ると、すぐ前の見えるところでNaomiが料理していたんだ。料理はすべてホームメード。ああ、ひとりだけパンが嫌いな人がいて、その人のためにだけ市販のパンを置いていたっけ。Naomiは朝の5時から、いつでもノンストップで働いていたんだ。カフェの中はいつもいろいろなジョークがあふれていて、Naomiは僕たちお客を家族の一員として扱ってくれた。


 
 カフェの建物は、(ビルが古かったため)床が傾いてしまっていてね。トイレに行くときは、倒れないように片方の壁につかまっていなければならなかった。(笑) 奥の方の席もかなり傾いていたので、どちら向きに座るか気をつけていないと、気分がおかしくなるんだ。それでもカフェの中はシミひとつないくらいに、いつもきれいに掃除されていた。

毎日Naomi’s Café に来ている人もたくさんいたよ。25年間ずっとランチを食べに来ていたCourt House(裁判所)の裁判官もいたよ。日替わりで、毎日スペシャルメニューがあったなあ。たくさんあったからよく覚えていないけれど、土曜日はブレックファストプレートを一日中出していたよ。卵とソーセージとハッシュブラウンとトーストだったよね。そして、いつもホームメードのスープがあった。好きだったメニュー? グリーンピーのスープは、ものすごく美味しかったなあ。それにコロッケ!BLTサンドイッチ!シナモンバンやアップルパイ、レーズンブレッドも、人気のメニューだったよ。
 

聖職者は無料!?
 

 カフェで食事をしても、Naomiは絶対にお金をとらないんだ。(注:クリスチャンであるなおみさんは、教会の司祭や牧師たちからは料金を受け取らなかった。)いつも帰り際には、お金を取る取らないで押し問答になっちゃって。(笑) 教会では孤児院のサポートをしていたので、Naomiが受け取らなかった分のお金はそこに寄付していたよ。ウイ―クデーは、発達障害をもつ女の子が洗い物をしたりテーブルを拭いたりして、カフェを手伝っていたね。
 

 カフェは毎日3時までやっていたけれど、金曜日は閉店した後でDouglas Collageの日本人学生が集まってきて、Naomiは無料で食事を食べさせてあげていた。日本食を作るのは手間がかかると思うんだけれど、日本人学生のために作っていたんだね。George も自分の仕事の後にカフェに来て、Naomi と一緒に日本人学生を支えていたよ。海外に出てきてがんばっている若い人たちを、応援していたんだよね。
 
Father Bruce (1)
若い頃のBruce師とナオミ
 
食べ物を通して愛を表現する

  Holy Cross Churchのバザー(年に2回)の前には、毎回僕と友人と二人で車2台でNaomiの所に行き、バザーで販売するためのフード(献品)をそれぞれの車いっぱいに乗せて運んだんだ。毎週日曜日には、寿司やベーキングや何かしらを教会に持ってきてくれていた。教会で会議がある時には、100人分くらいのサンドイッチをNaomiが作ってくれた。NaomiのMinistry of Food (食べ物を通しての奉仕)は、素晴らしいよ!食べ物を通して、神様への信仰をあらわしているんだ。

 

 Naomiは、素晴らしい女性だよ。謙虚で、愛にあふれていて。いつも一生懸命に働いて、いつも笑顔で誰でも歓迎していた。相手をリスペクトしているので、彼女が誰かの噂話をしたり悪く言ったりするのを聞いたことがない。それにNaomiの笑いがまたステキなんだよ。嫌味がなくて楽しくて幸せそうなんだよね。料理を作っていない時でも、クッキングクラスやテレビショーの出演や、Naomi はいつでも忙しくていたよ。
 

 Naomiは、「自分には飢えた経験があるので、誰かがお腹をすかせているのを見たくない」とよく言っていた。だから家族の協力のもとに、そういうポリシーでカフェをやっていたのだと思うよ。日本人学生に無料で食事を食べさせてあげたり、ホームレスの人が歩いていると食べ物をあげていたね。Naomiの愛の表現が「食べさせてあげること」なのだと思う。Naomiの作る食べ物にも、愛があふれているよ。

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